コラム

コミュニティサイトを導入するメリットは?
構築の方法や効果的な運営のポイントを解説!

コミュニティサイト

マーケティング施策の一環として、コミュニティサイトの構築を検討している企業も増えています。企業がコミュニティサイトを運営すれば、さまざまなメリットを得られます。

この記事では、 コミュニティサイトの導入を検討している企業の担当者に向けて、コミュニティサイトの概要、構築するメリットやその方法、運営のポイントを解説します。 コミュニティサイトを構築する際に、ぜひ役立ててください。

1.コミュニティサイトとは

コミュニティサイトとは、ユーザー同士が交流したり、意見交換したりできるWebサイトで、最近注目されているファンマーケティング施策のひとつです。 Q&Aサイトやオンラインサロンなどがコミュニティサイトと呼ばれる場合もあり、それぞれに明確な定義が定められているわけではありませんが、コミュニティサイトはWebサイトであるため、SNSは含めないという見解もあります。ファンマーケティングについては下記にて解説していますので、あわせてご覧ください。

2.コミュニティサイトの主な種類

コミュニティサイトは目的に応じて3種類に大別できます。各特色をご紹介します。

コンテンツ投稿を目的としたサイト

コミュニティサイトとして、自社の商品やサービスに関するコンテンツを投稿するものがあります。 商品やサービスを利用したユーザーが口コミを投稿し、ほかのユーザーが参考にできるようにしているのが特徴です。 たとえば、スマートフォンの格安SIMを提供しているある企業は、商品を購入したユーザーと興味のあるユーザーが交流できるコミュニティサイトを構築しました。

課題解決を目的としたサイト

コミュニティサイトのなかには、ユーザーが抱えている課題を解決するためのものもあります。ユーザーが不明点を投稿すると、解決策を知っているほかのユーザーが回答する仕組みです。 ユーザーはすぐに自分の疑問を解決できるだけでなく、同時にユーザー同士のコミュニケーションが活発になるというメリットもあります。

商品開発を目的としたサイト

ユーザーからアイディアを募集し、新しい商品やサービスの開発につなげるためのコミュニティサイトもあります。 社外の柔軟な発想を参考にできるため、これまでにない画期的な商品やサービスを開発できる可能性が高いという特徴があります。また、ユーザーは、自分が好きなブランドに深く関わっているという実感をもちやすくなるというメリットもあります。

3.コミュニティサイトの構築が注目されている理由

コミュニティサイトの構築に注目する企業が増えている理由は、消費者が意思決定しにくくなっているためです。現代にはさまざまな商品やサービスが溢れており、それぞれに関する情報も膨大になっています。選択肢が多すぎるため、消費者は何を選べば良いか判断するのが難しくなりました。

そのような状況で自社の商品やサービスを選んでもらうには、差別化が必要です。 コミュニティサイトを構築してユーザーの声に耳を傾ければ、リアルな感想を集めて商品やサービスの改良につなげることができます。

4.コミュニティサイトを構築するメリット

コミュニティサイトを構築すれば、顧客獲得を中心に幅広いメリットを得られます。

顧客ロイヤルティの向上が期待できる

コミュニティサイトを通してユーザー同士が交流するようになると、仲間意識が生まれます。また、商品やサービスに関するさまざまな意見交換が行われるため、新しい企画や開発を進める際の参考にできます。ユーザーの意見を考慮した商品やサービスを販売できれば、満足度や信頼感を高める効果もあります。その結果、 自社のブランドに対する顧客の愛着心も強くなります。顧客ロイヤルティが向上し、売上アップを期待できます。

また、コミュニティサイトを活用して顧客ロイヤルティを向上した事例については以下で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

ファンコミュニティ|動画

新規顧客の獲得につながる

コミュニティサイトでは、実際に商品やサービスを利用したユーザーが口コミを投稿します。そのため、 コミュニティサイトにはリアルで質の高い情報が多く集まります。自社の商品やサービスを購入しようか迷っている人がその情報を見ることで、利用してみようという気持ちが高まり、購入の後押しにつながります。

また、 ユーザー同士の口コミがきっかけとなり、見込み顧客を獲得できる場合もあります。

サポートコストの削減につながる

コミュニティサイトの運営を始めれば、自社の商品やサービスに関するさまざまな情報が蓄積されていきます。 疑問が生じたときにコミュニティサイトを確認すれば、ユーザーの自己解決が期待できます。 わざわざ企業に連絡して回答を待つ必要はありません。企業がサポートする手間も少なくなり、サポートコストの削減につながります。

新しいアイディアや課題をキャッチできる

コミュニティサイトはインターネットを介して気軽にアクセスできます。企業の担当者に直接意見を伝える場合と比べると、より自由に思ったことを書き込めます。よって、 消費者の本音を把握しやすいというメリットがあります。 コミュニティサイトから得られた新しいアイディアや課題は、自社の商品開発に役立てられます。 より効果的なマーケティング施策を検討するうえでも、ヒントになる可能性があります。

5.コミュニティサイトを構築・運営する際の課題

コミュニティサイトを構築・運営するうえでは、解決すべき課題もあります。課題解決を見据えた構築・運営が必要となります。

サイト構築・運営に多くのリソースが必要

コミュニティサイトを新しく構築して運営するには、多くのリソースが必要です。構築においては、デザイナーやプログラマーなどの人的リソースを確保しなければなりません。運営を開始してからは、コミュニティサイトの保守やユーザーコメントの監視のためのリソースが必要になります。また、Webサイトの維持費もかかります。 必要なリソースは、自社で事前に確保しておくことが大切です。構築や運営について具体的にイメージし、リソースを確保できるかの確認が重要です。

altcircleのデジタルコンテンツサービスでは、Webサイトの構築・運用にとどまらず、集客拡大のためのコンテンツマーケティングやブランディング向上、サイト統合やガバナンス強化など、Webに関するあらゆるお悩みに対してワンストップでご支援しております。コミュニティサイト構築にお悩みの方はぜひご検討ください。

長期的な視点で取り組む体制が必要

コミュニティサイトの目的を果たすためには、ユーザー数を増やしてさまざまな意見が集まるようにする必要があります。しかし、コミュニティサイトを作っても、 すぐに多くのユーザーが利用するとは限りません。ユーザーを獲得するには、さまざまな取り組みが必要です。 たとえば、コミュニティサイトで自社の商品やサービスの写真を募集し、投票やコメントができるようにしている企業もあります。このような施策を長期的な視点で取り組めば、少しずつユーザーを増やすことにつながります。

6.コミュニティサイトを構築するための方法

コミュニティサイトを構築する際の方法例を3つご紹介します。

ASP(パッケージ)で構築する

ASP(パッケージ)には、Webサイトを構築するための基本的な機能が備わっています。ただし、コミュニティサイトは個人情報を取り扱うため、セキュリティレベルを考慮して選定することが重要です。

CMSで構築する

CMSは、オープンソース型と有償の商用パッケージ型にわかれており、オープンソース型CMSであれば安価でWebサイトを構築できます。ただし、多くのオープンソース型CMSは商用利用を前提として設計されておらず、中~大規模の会員制コミュニティサイトには向いていません。中~大規模のコミュニティサイトを構築する場合は、商用パッケージ型のCMSを選択しましょう。CMSについては下記で解説していますので、あわせてご覧ください。

スクラッチで開発する

なお、スクラッチで開発する方法なら、オリジナルのコミュニティサイトをゼロから構築できますが、費用は高額になり、構築期間も長くなりますので、CMSを活用することをおすすめします。

7.コミュニティサイトの構築で必要な機能とは

コミュニティサイトを構築するためには、最低でも以下の機能が必要です。

  • マイページ機能
  • FAQ機能
  • 掲示板機能
  • コンテンツ投稿機能
  • 問い合わせ機能
  • お気に入り機能

実際にどのような機能を搭載するかについては、コミュニティサイトのタイプや特徴に合わせて判断しましょう。 ユーザーにとって便利な機能が備わっていれば、より多くのユーザーが積極的にコミュニティサイトを利用することにつながります。

構築時に注意する点

コミュニティサイトを構築する際は、ターゲットや目的を明らかにしておくことが大切です。 コンセプトがはっきりしないまま構築を進めても、自社が求めているようなユーザーを獲得できません。また、長期的な取り組みも展開しにくくなります。自社がコミュニティサイトを運営する理由を改めて確認し、ターゲットや目的などを定めましょう。

8.コミュニティサイトを効果的に運営するためのポイント

コミュニティサイトの効果的な運営のためのポイントを解説します。

サイトで蓄積したデータを分析・活用する

コミュニティサイトを運営すれば、さまざまな情報を蓄積できます。 集まった情報を分析し、自社の取り組みやマーケティングを改善するために活用することが可能です。たとえば、ユーザー同士がやり取りしたQ&Aやナレッジの内容を分析すれば、ユーザーがどのようなニーズをもっているのか具体的に把握できます。

また、ユーザーの満足度を測定し、満足度を向上させるための施策を検討することも大切です。たとえば、 「altcircle」のデータプラットフォームを活用すると、自社が保有するあらゆるデータを統合したうえで有効な施策を打ち出すことができます。

ユーザーの積極的な参加を促す

コミュニティサイトの交流を促して盛り上げるには、ユーザーの積極的な参加を促す必要があります。 ユーザーが楽しみながら自然に発言できるよう、さまざまな働きかけを行うことが大切です。 たとえば、企業もコミュニティ内で積極的にコメントすれば、ユーザーからの関心が高まりやすくなります。

9.コミュニティサイトを運営する際の注意点

コミュニティサイトを運営するうえでの注意点を解説します。

機能やUIを定期的に改善する

コミュニティサイトを運営するうえでは、機能やUIの見直しも重要です。一度コミュニティサイトを構築した後も、ユーザーの反応を確認しながらブラッシュアップする必要があります。 機能やUIがユーザーにとって使いやすくなれば、コミュニティサイトをより積極的に活用してもらえるでしょう。

コミュニティ内で企業側が公開する情報に注意し、運営が販売目的だけにならないようにする

コミュニティサイトの目的は、あくまでもユーザー同士の交流です。 商品やサービスの販売だけを目的とした情報を掲載することがないよう、注意しましょう。 商品やサービスに関する情報を掲載する場合、たとえば、新商品や新しい技術の情報をコミュニティサイト限定で先行公開すると、ユーザーは特別感を得られ、満足度も向上しやすいです。

10.まとめ

ターゲットや目的を明確にしたうえでコミュニティサイトを構築すれば、ユーザー同士の交流を促せます。また、ユーザーが抱える課題を解決しやすくなり、新しい商品やサービスの開発に活かせる情報も得られる可能性があります。 得られたデータを分析し、さらに意義のあるコミュニティサイトの運営につなげましょう。

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