アークランズ 株式会社
ビバホーム新ECサイトに学ぶ!
アークランズが目指す『顧客を起点としたビジネスへの変革』とは
近年、小売業界全体でEC化率が高まってきており、オンラインとオフラインを統合するOMO(Online Merges with Offline)が顧客獲得のための重要な要素となってきました。OMOにおける代表的な取り組みとしては、オンラインで注文した商品を店舗で受け取るサービスや、店舗在庫が欠品していてもEC在庫をその場で注文できるサービス、店舗・EC・アプリの会員情報や購買情報を統合することによるOne to Oneマーケティングなどが挙げられます。こうしたサービスの提供により、消費者はオンラインでの利便性と実店舗での体験をシームレスに享受できるようになりました。
本事例では、ホームセンター「ムサシ」や「ビバホーム」などを運営するアークランズ株式会社 デジタル戦略部 部長の 服部 大介 氏をゲストに迎え、新ECサイト「ビバホーム公式オンラインショップ」のリニューアルプロジェクトを振り返りながら、グループシナジーを最大発揮するために進められている、「顧客を起点としたビジネスへの変革」に向けた取り組みと今後の展望について語っていただきました。

- 本事例記事の内容およびお客様のご所属・ご役職は2025年7月制作時点のものです。
アークランズ株式会社
埼玉県さいたま市浦和区上木崎1丁目13番1号
https://www.arclands.co.jp/ja/index.html
アークランズ株式会社は「くらし、満たす。こころ、満たす。」を経営理念とし、ホームセンターの「ムサシ」、「ビバホーム」をはじめとした「住」に関する事業と、とんかつ専門店「かつや」、からあげ定食専門店「からやま」等の「食」に関する事業を中心に、業界をリードする生活価値提供グループをめざして私たちの「くらし」と「こころ」を満たす商品・サービスを提供しています。
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ホームセンター業界の市場環境とアークランズの事業戦略
アークランズ様は、「ムサシ」などのホームセンターを展開するアークランドサカモトが、同じくホームセンターを展開する「ビバホーム」を2022年9月に吸収合併した際に、現在の「アークランズ」※1に商号変更されました。また、2025年6月にはペット販売店や動物病院等を展開するペッツファーストホールディングスを完全子会社化されました。こうしたM&Aを行っている背景について教えてください。
アークランズ様:わたしたちホームセンターの業界は、ここ10年くらい市場規模はずっと横ばいで、商圏に対する供給過多、いわゆるオーバーストア状態※2になりつつあります。こうした環境の中、従来のような新規出店戦略だけでは事業拡大は難しいため、魅力的な店舗作りを目的とした他業種のM&Aや、仕入れや販売・物流の最適化などを目的とした同業種との合併など、業界全体で再編の機運が高まっていることが背景にあります。※3
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人口減少等を背景に、商圏の需要に対する商業施設の供給が過剰となり、売り場面積あたりの売上げが低下している状況
ビバホームのECシステム刷新が必要となった背景
今回、ビバホーム公式オンラインショップを刷新されました。その背景やねらいについてお聞かせください。
アークランズ様:ビバホームとの合併により大きなホームセンターグループとなりましたが、合併直後は会員制度、ポイント、アプリ、Webがバラバラで運用効率が悪く、会員情報や商品情報も分散していたため、お客様に提供できるサービスの品質を高めていくことが難しい状況でした。そこで、どのチャネルでも同じ顧客体験を得られるようにする「オムニチャネル化」が必須であるという判断をし、その一環として、ECサイトの統合・刷新も必要になったのです。
ECサイトの統合・刷新とあわせて、商品・在庫情報を一元管理する仕組みも構築されました。
アークランズ様:はい。弊社はプライベートブランドだけで4万点以上、店舗で取り扱う商品全体では40万点以上の膨大な商品を扱っています。このため、商品情報や在庫情報をECに登録するだけでも大変な労力を必要とします。今後、売上拡大に向けてECで取り扱う商品を増やしていくためには、商品・在庫情報を一元管理して業務を効率化することも不可欠だったのです。
「顧客を起点としたビジネスへの変革」に向けた
全体構想とECサイト刷新の4つのポイント
アークランズ様は「顧客を起点としたビジネスへの変革」を掲げられています。その全体像について教えていただけますか。
目指しているのは「ECやアプリ、店舗など、オンライン/オフラインのチャネルを問わず、どこでも同じサービスが受けられること」です。
たとえば、「仕事中にECで手配して夜に店舗で受け取れる」、「店舗にない商品をECで購入できる」といった利便性の追求、複数のブランドを横断した共通のポイント制度、お客様一人一人を理解したOne to Oneサービスの実現などが我々の目標です。そして、その全体構想におけるECの領域を、SCSKさんにお任せすることになったのです。
ECサイトにはどのような課題があったのでしょうか。
アークランズ様:当時のビバホームのECサイトは商品検索サイトとECサイトが分かれており、利便性に課題がありました。また、サイトが分かれているため、商品登録などのサイト管理の手間も多く、店舗との連動もできていませんでした。そこで、次の4つを重点ポイントとしたECのリニューアルを決断しました。
- サイト統合によるユーザー導線の改善と業務効率化
- 管理機能刷新による商品ラインナップの強化と業務効率化
- 在庫の一元管理によるECの利便性とメンテナンス性向上
- OMO(Online Merges with Offline)施策とデジタルマーケティングの推進に向けた基盤整備

「Salesforce B2C Commerce」や「F.ACE」を組み合わせたシステム構成を選定
SCSK:いま挙げていただいた4つのポイントを実現するためにSCSKが提案・構築したシステムについて、私から簡単に説明いたします。
まず、フロントシステムには、グローバルで豊富な実績があり、Eコマースの最新トレンド機能が搭載されたセールスフォースの「Salesforce B2C Commerce」、バックオフィスシステムにはSCSKグループが開発したSaaS型EC/OMOプラットフォーム「F.ACE」を組み合わせて構築しました。
「F.ACE」は、今回アークランズ様が必須の要件とされていた、OMO・オムニチャネル対応に必須の機能を標準搭載しているのが大きな特徴です。
また、他社が運営するECモールと連携するための周辺システムとして、PCS、SCS、StoreOMSを導入しました。それぞれ商品情報、在庫引当、モール受注を一元管理するSaaSサービスであり、これらもSCSKグループが開発したサービスとなります。

今回は、こうしたサービスを組み合わせてECサイトを構築しましたが、そもそも我々の提案を採用していただいた理由は何だったのでしょうか。
アークランズ様:我々が必要とするEC関連のシステムを一括して対応いただけることが大きかったと思います。複数のベンダーに依頼すると、どうしても認識の齟齬や役割の違いによるコミュニケーションロスが発生してしまいますので、それを避けたかったのです。
また、システム刷新だけでなく、ローンチ後の売上向上に向けた伴走支援もあわせてご提案いただいたことも魅力的でした。並行して進めているスマホアプリや会員基盤の刷新後には、ECと連動したOne to One販促を進めていきたいので、それも含めて支援していただけることは、とても心強かったですね。
顧客体験向上や運用効率化など、ECサイト刷新で得られたさまざまな成果
ここからは新しいECサイトの成果についてお聞かせください。まず「サイト統合によるユーザー導線の改善と業務効率化」についてはいかがでしょうか。
アークランズ様:従来は商品検索サイトとECサイトが分断されていたため、検索サイトで欲しい商品を見つけたとしても、そこからスムーズにお買い物していただくことができませんでした。こうした残念な顧客体験を改善することはかなり優先度の高い課題と位置付けておりましたが、今回のサイト統合によって商品検索から購入までの導線がスムーズになり、ユーザーインターフェイスも大幅に改善され、さまざまな切り口で目的の商品にたどり着けるようになったため利便性を大幅に向上させることができました。もちろん、サイトが統合されたことでメンテナンス性も格段によくなりました。
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- 本事例記事の内容およびお客様のご所属・ご役職は2025年7月制作時点のものです。
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